【blog】Grounding - 心身を癒し安定させるグラウンディングの力
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結びついているという感覚
最近読んでいる「AWE effect」という本にこんな一文がありました。
「AWEを経験しているとときは、全てが静止します。自己注目が弱まり、外に目が向くようになります。他者との結びつきを感じ、自分は世界の一部であると感じられるようになるのです」
AWEとは「畏敬の念」の事で、大自然や宇宙の悠々さや広大さを前に、自分の存在の小ささを感じる体験のことです。AWEを体験すると、それまでに恐ろしかったものがとるに足らないものに思えてきて、切羽詰まったような感覚がなくなり視界が開けます。そして、自分の周り、世界、地球との結びつきを感じて癒しと安心感を得る事ができます。
海の側に住みいつもは海のパワーに力をもらっていますが、GWは富士の麓で過ごし山や大地のパワーを感じて過ごしています。「AWE effect」の本を読みながら地球・自然・大地のエネルギーをもらいながら生かされているのだなと感じます。
地球や大地と繋がりを感じる方法の1つにGROUNDING(グラウンディング)があります。グラウンディングは「GROUND」が由来の言葉で、地に足をつけるや土台を安定させるという意味があるのですが、身体的にも精神的にも良い効果があります。グラウンディングは心身を癒し安定させてくれます。
今回は「グラウンディング」について書きたいと思います。
AWE effectに関してはこちらで書いています。
(blog) AWE effect - 「畏敬の念」を感じると悩みなんてちっぽけだと感じる
1. グラウンディングとは
現代人はデジタル中毒の傾向にあります。日常生活においてデジタル機器は手放せない存在です。仕事中はずっとPCと睨めっこ、プライベートでもSNSやネットサーフィンでスマホが手放せません。以前のブログで「自然欠乏症」について紹介しましたが、 医神/医聖とも呼ばれた近代医学の父ヒポクラテスは、「人間は自然から遠ざかるほど、病気に近づく」と表現しています。
自然から離れた生活は疲労や倦怠感に繋がり、集中力の低下、落ち着きのなさ、忍耐力の欠乏、他人に対する思いやりの低下を引き起こします。身体的、そして精神的に自然から離れた生活は、現代の生活習慣病を引き起こす要因になっています。
グラウンディングは「GROUND」が由来の言葉です
GROUND =接地、地面
グラウンディングは、地に足をつけるや土台を安定させるという意味があります。DOWN TO EARTH (地についた) とも表現されます。もう少しスピリチュアルな説明だと、大地のエネルギーと繋がるという意味で自分の足やチャクラを母なる大地に根ざすという様に表現されます。地球や自然と繋がりや結びつきを感じて「今」という時にどっしりと存在するイメージです。グラウンディングは健康法の1つとしても世界的で取り入れられています。
2. グラウンディングの効果
地に足をつけるということは、物理的に地面に足をつけるだけでなく、精神的な面で自分を安定させるという意味も含まれます。大地や地球と繋がり土台を安定させる感覚であるこの「グラウンディング」には身体的にも精神的にも様々な効果があります。
身体的な効果
血流改善、体内の炎症を軽減、免疫機能の向上など
人の体は電気を通しやすいのですが、スマートフォンやPCの発する電磁波を常に受けながら生活しています。それにより体内が帯電した状態になってしまいす。昔は素足で大地に触れることで体内にたまった余計な電気を定期的に放電しバランスをとることができていましたが、現代人は直接裸足や素手で大地に触れることが少なくコンクリートの上で暮らしています。土や大地に直接触れる事で体内に止まった有害な電子を排出し、地表からマイナスの電荷を帯びた電子を体に取り込むことができます。有害な電子であるフリーラジカルはペアであるべき電子が1つしかない状態の分子や原子のことで、周りの電子を奪って安定しようという働きがあります。地表から得るマイナスの電子は様々な病気を引き起こす炎症の原因となるプラスの電荷を帯びたフリーラジカルを中和する働きがあり、体内の炎症を減らしてくれます。
精神的な効果
ストレスの軽減、気分の改善、不安や孤独の解消など
自然から離れストレスフルな生活を送っていると自律神経やエネルギーのバランスが崩れがちです。バランスが崩れると心身共に不調をきたします。グラウンディングの感覚を意識することは、エネルギーのバランスを整え、精神的な安定感を得る効果があります。グラウンディングをするとストレスが軽減され、安心/癒し/幸福度に満たされ、孤独や不安が自然と手放されます。
「地に足がつかない」や「頭に血がのぼる」という表現がありますが、これらはバランスが崩れ、土台が安定していない状態です。
「地に足がつかない」
浮かれているさま、浮き足立っているさま、落ち着きのないさまや、冷静さを欠いた様子などを意味する表現です。二本の足でしっかりと立つと安定しますが、片足で立とうとするとバランスが崩れ不安定な状態になります。身体的にも精神的にもグラウンディングができていない時、不安定で、フラフラしていて、落ち着きがない状態になります。土台がふらついている状態です。
「頭に血がのぼる」
怒りやイライラで興奮したり、逆上したりする時に使う言葉です。実際に怒ると興奮状態となって急激に血圧が上昇し、心臓や脳の血管に負担がかかります。頭の方向に意識やエネルギーが向かい足元が不安定になると、注意力が散漫になり、気持ちだけが先走って暴走してしまいます。
これらのアンバランスな状態をグラウンディングを意識することで整える事ができます。
その他「自然の畏敬のパワー」もストレス解消、心身を癒す効果に繋がります。
人間は自然から遠ざかるほど、病気に近づく
- Hippocrates -
「自然の畏敬の効果」
バイオフィリアという言葉があるのですが、生命や生き物や自然を表す「バイオ」と、愛好や趣味を表す「フィリア」を組み合わせた造語で「人は本能的に自然とのつながりをもとめている」という概念です。自然の美しさや偉大さに癒された経験はされしもあると思います。
以前私が仕事の事で悩み気分が落ちてしまっている時に、友人が千葉県の鋸山にドライブに連れて行ってくれました。その時に「自然は偉大だ、悩みなんてちっぽけだ」と励ましてくれました。美しい大自然の景色に自分の悩みなんてちっぽけだと感じ、傷ついた心は癒され、もう一度頑張る活力が湧いたことを今でも覚えています。先にも述べたAWE効果でもあるのですが、自分より大きなもの、自然、地球と繋がっている感覚を得る事ができると、孤独が手放され癒しが訪れ活力が戻ってきます。
3. グラウンディングの方法
グラウンディングのやり方は様々です。足や体の接地面をしっかり地面に着地させることが基本で、大地や地球のエネルギーを意識すると更に効果が高まります。
① 裸足で地球と繋がるアーシング
② 心身を癒す土いじり
③ 土台を安定させる瞑想・呼吸・ヨガ
④ 大地との繋がりを感じる歩く瞑想
① 裸足で地球と繋がるアーシング
グラウンディングは別の表現で「アーシング(earthing)」とも表現されます。素手や素足で直接大地や自然に触れる事で、心理面にも身体面にもいい効果を得られます。
方法は簡単です。
砂・芝生・泥を探して靴を脱ぎ、裸足で自然と触れましょう!
靴を脱いで裸足で芝生の上を歩く
芝生の上で大の字になって寝転がる
砂浜を裸足で歩く
砂浜で座って海を眺める
都会に住んでる場合、公園は自然に触れる事ができる最高の場所です。芝生の上で裸足になって歩いてみましょう。お尻を落とし芝生の上に座りピクニックするのも良いです。大地のエネルギーを感じながら、体に良いエネルギーを取り込むようなイメージを持ちましょう。
休日にはビーチまで足を延ばしてみましょう。
ビーチを裸足で歩くことも心身を癒す効果があります。森や公園で裸足になりにくくても、ビーチであれば堂々と裸足になれます。足の裏で自然を感じて、砂と海のパワーをダブルで感じましょう。
水に触れるだけでも癒しの効果があります。海や川に足を投げ出し、水に触れている感覚を得るだけでも、自然や地球との繋がりを感じ心身が癒されます。
② 心身を癒す土いじり
近年ガーデニングやキャンプなどのアウトドアブームがきていますよね。自然に触れるという面でも、直接土に触れるという面でも心身共にに効果があります。グラウンディングの効果でも述べましたが、土壌に触れると免疫機能やストレス耐性が高まります。
これらの自然と繋がる趣味のブームはバイオフィリアから来ているかもしれません。人は本能的に自然とのつながりをもとめていて、無意識に心が土を求めている可能性があります。
ガーデニングで土をいじる
家庭菜園をする
盆栽に挑戦する
キャンプで土に触れる
土に触れる機会を持ちましょう!
③ 土台を安定させる瞑想・呼吸・ヨガ
瞑想・呼吸・ヨガで「グラウンディング」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。ここでは、直接大地に触れるというよりは、身体的・精神的に土台を安定させるというような意味で使われます。
[ヨガ]
自分の足の5本の指をしっかり開き足全体でしっかりと地面を踏んで土台を安定させ、大地とつながっている感覚を持ちます。地に足がついていないとバランスを崩し、ポーズも安定感や力強さが欠けてしまいます。特にヨガのバランスのポーズ時には、自分の足の裏から地面に向かって根が張っている様なイメージを持ち、視点を1点に定め、自分の軸にフォーカスしてバランスを保つ事が大切です。自分の中心に軸を持ち、コアに力を入れ、重心をしっかりと安定させる感覚です。
[瞑想・呼吸法]
瞑想や呼吸も同様です。体の安定だけでなく、精神や意識の安定が必要となります。あぐらを組んだ時にも、しっかりを骨盤の土台を安定させ、その上にスーッと背骨をまっすぐに乗せます。そしてマインドフルに「今この瞬間」に自分の心と体をどっしりと存在させるグラウンディングの感覚を持ちます。
ヨガや瞑想では、マットの上で練習し学んだ事がマットの外の現実世界で活かされると言われています。ヨガ・瞑想・呼吸法で学んだグランディングの感覚はリアルライフで心と体の安定感をもたらせてくれます。
(blog) 「振り回されないマインド」を養ってくれるマインドフルネス
(blog) ヨガの教えとマットの上の練習を「自分の人生」に活かす
④ 大地との繋がりを感じる歩く瞑想
NATURE FIXという言葉があるのですが、自然は人の心身を癒し整えてくれる効果があります。自然の中を歩くことはとても効果的です。でも家の中でも自分を癒し整える事ができます。
MBSR(Mindfulness based stress reduction)マインドフルネスストレス低減法を受けた時に感じた事なのですが、オンラインでセッションを受け、家の中で瞑想のリードに耳を傾けながら「歩く瞑想」を行った時、グラウンディングの感覚を体感しました。ファシリテーターのリードが上手だったのもあると思うのですが、自分の足の裏の微細な感覚を感じ、地と設置しているグラウンディングの感覚を感じ、いつもは意識しない重力も感じました。
家の中で、いつもの2-3倍のスローペースでゆっくりと自分の足の1つ1つのパーツの感覚に意識を向け、動く時の微細な体の動きや働きにも意識を向け、ただ今に集中して歩きます。自分の体や働きに感謝の気持ちが生まれるかもしれません。
外に出て自然を感じながら行うと更に効果的です!
MINDFULNESS
今この瞬間に、意識的に、評価せずに、注意を払う
- Jon Kabat-Zinn -
5. まとめ
生きていると様々な予期せぬ事が起きます。コロナもそうですが、VUCAの先行きが不透明で将来の予測が困難な時代に、揺れずに生きていくため、揺れても自分の軸に戻して生きていくためにグラウンディングの感覚はとても有効です。グラウンディングの感覚をしっかりと自分に根付かせておけば、何か起きて揺れた時にも、自分を癒し、安定させ、自分の軸に戻り、しっかりと地に足をついて歩むことができます。
自分らしく生きていくためにも、生き生きとは働くためにも、しっかりと土台を安定させたいと私自身もいつもグラウンディングの感覚を意識しています。私はヨガや瞑想でこのグラウンディングの感覚を養うようにしていますが、やり方は無数にあります。是非自分にフィットするグラウンディングの方法を探してみてください。
「今この瞬間」にグラウンディングして自分らしく生きましょう。
Live your authentic life!